
チェキで毎日をおしゃれに番外編|チェキマスターのおすすめチェキ、SQ6の魅力とは?
趣味の写真に関する書籍・ムックを中心に、編集・執筆・撮影をしている鈴木文彦と申します。チェキとの付き合いは長く、2012年、「“チェキ” instax mini 7S choco/white」の発売時、制作していたフィルムカメラ雑誌「snap!」で特集を組んだのをきっかけに、常にチェキを追いかけ続けてきました。後にも先にも、おそらく唯一のチェキだけのムック「チェキit!」というものも作ったことがあります。個人的に好きなチェキは描写の良い「“チェキ” instax mini 70」、大きなフィルムサイズの「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ6(以降、SQ6)」と「“チェキワイド” instax WIDE」。フィルム写真が好きなので、手軽でありながらもフィルム写真の良さが楽しめることが何よりも楽しく、気軽な記録というより、フィルムカメラの一種として気合いを入れた撮影に持ち出すことも多いです。
常日頃、「好きなチェキは?」と聞かれると、「もちろんSQ6!」と答えています。それは、instax miniシリーズよりもinstax SQUAREシリーズの方が大きな画面でフィルム写真っぽさが出やすいこと、真四角フォーマットが楽しいこと、中でもSQ6の大きさが持ち運びに絶妙なサイズであること、SQ6の機能が適度で使いやすいことなどが理由です。真四角フォーマットというのは、一般的には「誰でもアート!」という感覚かもしれませんが、写真に携わっていると、意外と制約があって緊張感のある比率。単調にならないように構図と向き合う楽しさもあるところが男心をくすぐります。僕は生活圏で片意地張らずに撮るのが大好き。今回も生活圏である福生と高円寺を中心に日常的に撮ったものを中心に、どのような視点で、どのようなことに気をつけて撮ったかなどを踏まえてご紹介していきます。
PROFILE
鈴木文彦

フィルム写真専門誌『snap!』を創刊したのち、『フィルムカメラの教科書』『中判カメラの教科書』『チェキit!』『オールドレンズの新しい教科書』など、趣味の写真にまつわるムックや書籍を企画/編集/執筆/撮影。現在、『レンズの時間』『FILM CAMERA LIFE』を定期的に刊行中。
チェキマスターが語る真四角フォーマットの魅力
真四角フォーマットならではの構図
▲左:真四角フォーマットのチェキ/右:miniサイズのチェキ
やはり画面サイズの大きさ、1:1の真四角フォーマットならではの、「シンメトリー構図」のハマリ具合は大きな魅力。シンプルで抜けの良い場所を見つけたら、中央に消失点を入れ撮影すると、ちょっと近未来的な写真に。これは撮影に訪れていたスタジオの廊下。ここまで白い部分が多いと、カメラが「明るい場所」と間違えて暗い写真になるので、明るさ調整をして撮影しています。
▲シンメトリー構図で撮影をしたチェキ。中央に視点が集中する安定感のある構図に。
シンメトリー構図を街中で使うとこんな感じです。雑多な路地のためアーティスティックではないですが、中央に視点が集中する安定感のある構図になっているかなと思います。裏路地は少し暗めなのでフラッシュもオンにしています。
▲奥行きを意識して撮影をしたチェキ、ドラマチックになり、ストーリーを感じさせるような写真に。
構図の話からスタートしたので、ここで奥行きについても触れてしまいます。シンメトリーとは対照的に、視線の導入地点(手前の階段)と消失点(階段を登った先)を対角線上などに配置すると、奥行きを感じさせることができます。これが同じ位置からのinstax miniシリーズだと消失点がうまく入れられないかもしれません。アート的なシンメトリーと比べ、急にドラマチックになり、ストーリーを感じさせるような写真に。これは早稲田の階段。素晴らしい階段を見つけたら、撮らずにはいられませんよね!
なつかしい記憶が蘇るフィルム写真
▲レトロなモチーフは、やわらかく写る真四角チェキと相性抜群。
高円寺の古書店です。本の交換をしているユニークなお店。このようなレトロなモチーフは、やわらかく写る真四角チェキに似合います。昭和レトロ、エモーショナルな古びたアイテムなどを、デジタルのようにパキッと撮るのではなく、フィルム写真に残していってみてはどうでしょう。
これはSQ6だけではなく、アナログ式チェキをはじめとするフィルム写真全般に言えることですが、とにかく光の捉え方がうつくしいです。この写真は新しくなった下北沢駅の天井。降り注ぐ太陽の光そのものが写っています。
「光の捉え方」については口を酸っぱくして伝えたいので、もう1枚。太陽の光を浴びる真っ白なTシャツ。光の濃淡、コットンの膨らみなど、もう様々な白が出ています。まるで海で撮ったかのように見えますが、これも下北沢。夏の思い出の1枚のよう。
色を写真の主役に
僕の仕事場は、米軍横田基地のある福生にあります。基地前の16号ストリートはカラフル。チェキのフィルムの発色は素晴らしく、カラフルなものを撮るのにはとても向きます。それはそうです。富士フイルムはフィルムメーカーからスタートしているのですから。トゥクトゥクの鮮やかなカラーリングが派手すぎず、でもしっかりと出ています。バキバキ下品に発色しないところが偉いです。
中でも赤の発色は抜群ではないでしょうか。もちろん写真は瞬間や表情などこそが大切ですが、SQ6を持っているときだと、赤い印象的なものを見つけると思わずシャッターを切ってしまいす。だって、色が主役になってしまっても十分にすばらしい写真になるとわかっているから。福生のアクセサリー店の名物デッドベアの床、バイク店の階段です。
最後は地球上の最も多い色であろう緑について。深い緑が出ます。いいですよね。黄緑っぽい緑ではなく、グッと引き締まった緑。肌色を別にすると、かなり発色傾向が気になるのが緑です。
物としての存在感
締めはやはり人物写真。真四角チェキと人物写真の親和性の高さは特筆物です。大きな真四角フォーマットであるという「物としての存在感」は大きな魅力。散策をしていて出会って人を撮らせてもらうと、真四角フォーマットであることでとても盛り上がりますし、instax miniシリーズ以上に周辺の状況も残せるので、後から見返したときに、撮影地での出来事をより鮮明に思い返すことができると思っています。ぜひ、「人を撮るカメラ」としてもSQ6を楽しんでいただきたいです。
フォーマット、光の捉え方、発色、物としての魅力など、さまざまな要素が高次元で楽しめるのが真四角チェキ。真四角チェキで本格的フィルム写真に近い世界を満喫してみてはいかがでしょう。きっと楽しいだけのチェキから、写真が趣味という感覚に近づくはずです。
Vol.1 “チェキ” instax mini LiPlay篇も読む!
Vol.2 “チェキ” instax SQUARE SQ20篇
Text&Photo by Fumihiko Suzuki
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