
【FILM CAMERA STYLE vol.2】ハイブリッド+ましかく写真の愉しみ ―instax SQUARE SQ10―
“ましかく伝道師”を称するフォトグラファー藤田一咲さんが、現在発売中のMOOK『FILM CAMERA STYLE vol.2』で「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10(以降、SQ10)」の魅力や機能を解説!今回は記事の内容をご紹介します。
ハイブリッド+ましかく写真の愉しみ
アナログとデジタルの融合
夜の遊園地のアトラクション。撮影モードを<バルブ撮影>に設定し、市販のND(減光)フィルターをレンズ前にテープで軽くとめて。
最新のデジタル技術を搭載し、インスタントフィルムを使うカメラが富士フイルムから登場した。撮ったその場で、あるいは、後から写真を選んだり、加工を加えて自分好みに、いつでも何度でも、ましかく写真でプリントすることができるSQ10。その機能や撮り方を紹介しよう。
ましかく+デジタルの出会い
2018年は、富士フイルムの初代チェキが発売されて20年になる。SQ10は、その前年の2017年5月に発売された最新のチェキ。デジタルイメージセンサーとデジタル画像処理技術を搭載し、専用のインスタントフィルムを使うハイブリッドインスタントカメラだ。
従来のチェキと異なる点で特筆したいのは失敗のないプリント。そして撮ったデータが保存できるということ。 そのため、SQ10は従来のチェキのように撮ったらすぐにプリントもできるが、撮影後に、いつでもプリントしたい画像を選んで、何枚でも何度でもプリントすることが可能になった。
写真は撮影時だけでなく、再生(プリント)時にも、明るさや周辺の光量の調整ができる他に、パートカラー含む全16種類のさまざまなフィルターをかけることができる。フィルムのサイズも従来よりも大きく、 画面はチェキファン待望のましかく(スクエア)フォーマットが採用されている。またレンズは、より広い範囲を写し近接撮影にも強くなった。
つまり、SQ10は小さな花や動物からポートレートやパーティー、雄大な風景まで、さまざまなシーンで、これまでにない豊かな表現ができる。日常の他、旅写真などにも最適なカメラなのだ。
当たり前がうれしい機能 ―再生―
撮影した画像は液晶モニターで再生することができる。
SQ10は、従来のチェキではできなかった撮った画像の保存ができ、それを液晶モニターで再生することができる。
再生した画像は、撮影時の画像の構図や明るさのチェックはもちろん、画像の明るさや周辺光景の調整を行ったり、様々なフィルター機能をかけることができ、写真をより自分の好みに近づけたり、さらに表現の幅を広げることもできる。
やっぱりこれが楽しい ―プリント―
再生時の液晶モニターに4コマや9コマの画像を表示させ、その画像を1枚のフィルムにプリントすることができる。
インスタントカメラの楽しみは「プリント」にある、といっても決して言い過ぎではないだろう。
従来のチェキは撮ったら、すぐ世界に1枚だけのプリントが出てきたが、SQ10は、撮ったらすぐにプリントすることも、撮った後からいつでも何度でもプリントしたい画像を選び、明るさや周辺光景を調整したり、フィルターをかけて、また画像を拡大、トリミングして何枚でもプリントして友人や家族などとシェアすることも可能だ。どんどんプリントして楽しもう!
より自分好みの写真に仕上げる ―フィルター―
上段左→右:Luna(ルナ)/Monochrome(モノクローム)/Cornelius(コーネリアス)/Normal(ノーマル)
中段左→右:Marmalade(マーマレード)/Martini(マティーニ)/Amber(アンバー)/Immerse(イマース)
下段左→右:Highline(ハイライン)/Roppongi(ロッポンギ)/Sepia(セピア)/パートカラー(グリーン)
「フィルター」は写真に異なる色みや彩度などさまざまな効果を加えることができる機能。バージョン2.00から新たに「パートカラー機能」が追加。撮影時のほかに再生(プリント)時にも画像を加工することができる。
写真にフィルター機能を加えることで、より自分好みに写真を仕上げられ表現の幅が広がる。パートカラーにはレッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、パープルがあり、モノクロに特定の色だけを鮮やかにカラーで表現するフィルター。パートカラー以外のフィルターは英語で表記されており、馴染みのない名称や効果が連想しにくい名称も少なくないが、「ROPPONGI」など遊び心のある名称もあり、むずかしく考えることなく、画面上で効果を確認しながら選ぶことができる。まずは気軽に遊ぶ感覚で、いろいろなフィルターを試そう。
「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10」のフィルターを使いこなそう① 〜Roppongi〜
「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10」のフィルターを使いこなそう② 〜パートカラー〜
2つの画像を合成して1枚の写真に ―二重露光―
海辺で拾った貝殻に古い手紙を重ね合わせた。
シャッターボタンを1度押して貝殻の写真を撮り、そこに手紙を重ねるようにして、2度目のシャッターボタンを押した。
「二重露光」は、撮影モードの1つ。
すでに保存してある画像から、好きな画像を2つ選んで重ねるのではなく、シャッターボタンを2度続けて押して、撮った順に2つの画像を重ね合わせて1枚の写真に仕上げる機能。幻想的、空想的な表現が簡単にできるのが特徴だ。
2つの画像を重ねて1枚の写真として成功させるには、普段からどういうものをどう重ねて自分スタイルの絵作りをするか、イメージトレーニングを習慣づけておくといいだろう。
暗所を明るく、光の流れを捉える ―バルブ撮影―
夜の踏切を通過する電車をバルブ撮影で撮った。通過した車体や光の跡が流れるように写った。
「バルブ撮影」は、シャッターボタンを押している間、シャッターを最大10秒まで開いて撮影することができる撮影モード。夜景などの他に、人の目には見ることができない、動きのあるものや光の通った跡を流れるようにつなげて撮りたい場合にも有効な撮影モードだ。
手持ちでは画像がブレるので、三脚にカメラを固定して撮影しよう。
ズーム機能の代わりに画像の拡大 ―トリミング―
左:Before(撮影時の画像はズーム機能がないため、遠くのものは小さく写る。)
右:After(エッフェル塔の画像を最大の2.4倍にしたもの。)
インスタックススクエアSQ10には、撮影時に遠くのものを大きく写すズーム機能は用意されていない。
だが、撮影時にズーム機能がなくても、プリント時に撮った画像を最大2.4倍まで拡大してプリントすることができる。また拡大画像の範囲を▲▼◀▶を動かしてトリミングし、より自分の望む拡大画像にしてプリントすることができる。
拡大した画像は保存することはできないが、拡大表示してプリントした画像は拡大画像のままプリント履歴に残る。
ズーム機能がないと、撮影をあきらめるのはもったいない。後から拡大できることを忘れずに積極的に活用しよう。
ファームウエアのアップデートもお忘れなく
SQ10は、富士フイルムのサイトから新しいファームウエアをダウンロードしてアップデートすることで、機能の追加や改善が行えるようになっている。現在のバージョンは2.01。旧バージョンから「パートカラー機能」の追加、プリント履歴の削除などができるようになっている。旧バージョンのカメラを持っていたら、忘れずにファームウエアのアップデートをしておこう。
いかがでしたか?『FILM CAMERA STYLE vol.2』では、プロのフォトグラファーならではの視点で、SQ10の基本的な使い方や一度は試したくなるさまざまな撮り方のアイデアについて紹介しています。また、国内外で撮影された美しい作例も豊富に掲載されており、これを読めばSQ10を片手に旅に出たくなること間違いなし!さて、行き先はどこにしましょう?
【前編】チェキの使い方講座!「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10」の使い方をマスターしよう!
【後編】チェキの使い方講座!「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10」の使い方をマスターしよう!
INFORMATION
『FILM CAMERA STYLE vol.2』
2018年1月19日on sale!
枻(エイ)出版社
雑誌コード:62413-88
ISBNコード:978-4-7779-4969-4
¥1,500(+tax)
INFORMATION
『instax SQUARE STYLE BOOK』藤田一咲・著
2017年9月19日 on sale!
枻(エイ)出版社
雑誌コード:62412-68
ISBNコード:978-4-7779-4811-6
¥1,300(+tax)
photo & text by Issaque Fijita
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