Reiと一緒に大阪・海遊館〜GLION MUSEUMをチェキさんぽ

チェキとともに“ゆかりの街”を歩く連載シリーズ「チェキさんぽ」。第28弾となる今回も、大阪のラジオ局FM802で毎週金曜深夜3時〜5時に放送している番組 『Groove-U』とのコラボレーションによる大阪編。2018年11月のFM802のヘビーローテーションアーティストにも選ばれた、兵庫県出身のギタリスト／シンガーソングライターのReiが、学生時代に何度も訪れた海遊館と、フォトジェニックなクラシックカーが並ぶGLION MUSEUM（ジーライオンミュージアム）を、「“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10（以降、SQ10）」とともに巡ります。

デモテープにセルフポートレートを添えていた

「小学校のころ、オレンジ色の丸い形をしたチェキを持っていたので、よく自宅の近くのフジフイルムにフィルムを買いに行っていました。昔からデモテープのパッケージまで自分で作っていたので、セルフポートレートを撮って、デモテープに添えたりしていました。写真だけじゃなく、デザインだったり、絵を描いたりすることにも興味がありました。」

「今日使ったSQ10にはいろんな機能がついていて、慣れるのに少し時間はかかったんですけど、マスターすれば上手く使いこなせそうだなと思いました。写真を撮る前にも、撮ったあとにもエフェクトがかけられるのはいまどきだなと思います。像を重ねて撮れる二重露光を試してみました。」

Reiのチェキさんぽ

海遊館

｢アメリカの幼稚園に通っていたころ、わたしの名前がReiなので“Stingray = エイ”と言われていたんです。当時は抵抗があったんですけど、動物のことを調べていくうちにエイはかっこいい生き物だなと思うようになって。帰国してから学生時代に海遊館には何度か訪れましたし、上京してからも水族館に息抜きに行くことがあります。｣

｢海遊館の裏手に広がる海辺の景色なんですが、上に写っているのはわたしが立っている場所にあった手すりです。しゃがんで二重露光で撮ってみたら、空が重なって淡い色合いになりました。｣

｢海遊館に入って初めのほうに、ペンギンが鏡を見ているところを撮りました。何か考えていそうですよね。｣

｢これはアカハナグマです。いままでウサギからクワガタムシまで、いろんな生き物を飼ったことがあるんですが、動物も人間と同じで個体別に見てしまうので、ウサギだったらぜんぶ好き！というわけではなく、この子は好きだけどこの子は合わないな、と思ってしまうことがあります。飼っていたウサギは気弱だったので、家族となじむまでは激しく威嚇したり凶暴だったんですが、慣れてくるとお腹を見せて寝たりするようになりました。虫も昔から好きで、一人暮らしを始めてからも何匹か飼っていました。｣

｢エイがこっちに来るのを待ち構えて、狙いを定めて撮ったんですが、黒くてかっこいいですね。小さいころから、自分以外のひとやものの立場に立って物事を考えなさいと言われますけど、大人になると自分の中にあったはずのモラルが風化して、いろんな場面で思いやりを持てなくなる瞬間がある気がします。改めて、この生態系を崩さないように、自分もその一部として環境には気を遣わなければいけないなと思いました。｣

｢ジンベイザメとエイ。エイはいいタイミングでこっちを向いていますね。撮ったあとに、周りは白く、真ん中の青は濃く出るように加工しました。Instagramに投稿している写真や、自分の作品のアートワークのディレクションもそうですが、重みのある部分と抜きのある部分、絞まりのある部分と広がりのある部分など、緩急のバランスは意識します。｣

｢この魚たち、こっちを向いて一斉に口を開けているんですよ。｣

｢同じ魚を接写で撮った中から1枚選ぼうと思って出してみたら、自然と3枚が繋がっていました。エフェクトで少し暗くして、ダルメシアンのような柄がよく見えるようにしました。生き物の体の模様って、自然界のなりゆきでこうなったんだと思うと、自然が誰よりもすばらしいデザイナーだなと思います。この自然に生まれたデザインを自分の作品に取り入れたくて、蝶などの標本の写真を撮って、そこからひとつずつ色を抜き出して配色を考えて、フライヤーをデザインしてみたりすることがあります。｣

｢今年3月にオープンした『海月銀河』、幻想的でしたね。生き物とは思えない。このクラゲはなんだか孤高の存在に見えました。そのままでは少し現実感が強かったので、撮ったあとにコントラストをはっきりさせてみるとミステリアスな雰囲気になりました。真ん中の子が妹だとしら、左端に写りこんでいるのはお兄さんの足です（笑）｣

｢ピントが合っていないのですが、ふわふわして抽象画みたいに撮れたので。デジタルカメラだと手ぶれ補正もありますし自動でピントが合ってしまいますが、チェキだと撮るときにブレまでコントロールできるので私にとって新しい楽しみかたでした。今日のさんぽではモチーフがはっきりわかる写真から、一見何かわからないような不思議な写真まで、バリエーションを意識して撮ってみました。｣

GLION MUSEUM

｢運転免許は持っていないんですけど、車が好きです。ここ4〜5年でミニカーに興味を持って、東京でミニカー屋さんを巡ったりしています。フランス産の車や、国産の60年代の軽自動車も好きですね。本当は時間さえできれば免許を取りに行きたくて、取れたら軽トラックのサンバーを買って機材車にしたいんです。｣

｢入り口付近にチョコンと停まっていたナンバーレスの黄色いSUBARUのサブロクは、赤い看板とのカラーコンビネーションもよかったので思わず撮ってしまいました。色の組み合わせひとつにも、それが日本のものなのかヨーロッパのものなのかという地域性が如実に現れるので、自分の作品にはどこにも属さない無国籍感を感じでもらえたらいいなと思って、アートワークなどの色選びに気をつけています。｣

｢魅力的な車がたくさん置いてあって、それぞれがどこで、いつ、どんなふうに生まれたのかもっと知りたくなりました。お洋服でもなんでも、素敵だなと思ったら、どこの綿を使って、どこで縫製しているのかな、と気になってしまうんです。｣

｢ある車に実際に乗せていただいたのですが、丁寧に作られているんだなと感じました。楽器もそうですが、思いを馳せてじっくり作られたものなのか、粗雑に作られたものなのかは、弾いているとわかってしまうんです。だからこそ自分が何かを作るときは、こだわって作りたいなと思います。｣

｢ボディーは白、内装は赤というのも、オープンカーなので映えますよね。まるでトレンチコートの裏地がチェック柄だったときのような喜びを感じます。｣

海外の景色を撮ってみたい

｢今日チェキを持って歩いてみて、すごく楽しい時間を過ごせました。今日訪れたGLION MUSEUMでもミュージシャンがライブを行うことがあるそうなんですが、車に囲まれて演奏するなんて楽しそうですね。｣

「私は海外でライブをさせていただく機会もあるので、今後チェキを持って行ってその土地の景色を撮ってみたいです。チェキでライブを撮影するとどんなふうに写るのか気になるので、いつか試してみたいなと思います。｣

　
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text by Natsumi. K ( FM802『Groove-U』)
photo by ︎ 森好弘