なかむらしんたろうが切り取る「楽しい時間」と「好きな表情」/ “チェキ” instax mini Evo インタビュー
独自の感性とクリエイションで人々の心を揺さぶる表現者の“視線”に迫る連載企画「見せてよ、きみが見てる世界。」がスタート。12月に登場したチェキシリーズの新モデル「“チェキ” instax mini Evo(以降、Evo)」を使ってゲスト自身が撮り下ろしたチェキプリントと共に、感情を伝える方法や、表現に対するこだわりを伺います。
第七弾はなかむらしんたろうさんが登場。デザイン会社「SCHEMA(スキーマ)」でディレクターを務める傍ら、フォトグラファーとしてさまざまなメディアで撮影を担当するなかむらさん。そのユニークな活動内容や、写真との関わりなど、幅広く話してもらいました。
PROFILE
なかむらしんたろう
デザイン会社(SCHEMA,inc.)で営業・企画・ディレクターとして働きながら、数多くのメディアで撮影を担当。ポートレートをメインに暗躍中。主な謎活動としては「なかむらしんたろうを拡張する展示」の開催、松屋SNSコンテンツ企画など。
「フォトグラファーとは名乗れない」。それでも写真を撮り続ける理由
「今でも自分のことを”フォトグラファー”だとは、恐れ多くて言えないんです。自分の中では、フォトグラファー=どんなシチュエーションでも素晴らしい仕上がりで出せる方だと思っていて。でも僕は、得て不得手がはっきりしているので、まだ自分からは名乗れないなって。なので、撮影のお話しをいただくときは、これまでの作風を気に入ってくれた方からの”自分に合った”ご依頼は精一杯取り組んでいますが、もし『自分よりマッチする方がいる』と思ったら、迷いなくおすすめのフォトグラファーを紹介しちゃっていますね。普段ディレクター業をしていることもあり、クライアントの期待に応えられるかを真っ先に“ディレクター脳“で考えてしまうんです」
そう語るなかむらさん。その写真を見れば多くの人が魅了され、依頼したくなる理由も納得できるはず。被写体になる方との距離が近く、友達同士でないと見ることができないほどのリラックスした表情に引き込まれます。
「人物撮影の時はよく撮りながらその人に話しかけています。よく言われるのが、リアクションが無駄に大きい(笑)。可愛いと思ったらつい声に出ちゃうし、背景に良さそうな場所を見つけたら『次はあっち行きましょう!』と一人で盛り上がってしまうんですよね。たくさんのカメラマンに撮られてきた人ほど『今日の人はいつもと違う雰囲気だな』と面白がってくれるんだと思います」
被写体ととことん楽しい時間を過ごし、写真として残す。その場にいた人が笑顔になるようなその姿勢は、自身のディレクター業にも影響を与えているそうです。
「被写体になってくれた人がいろいろな場所で僕のことを話してくれるんです。『一緒に飲もうよ!』とコミュニティに入れてもらえることも多くて。そこから企画のヒントや参考になる情報をいただけることもあります。フォトグラファーとして引き受けている仕事の量はディレクター業と比べると圧倒的に少ないですけど、それによって仕事の可能性がどんどん広がっているんです」
「愛知県出身なんですが、26歳の頃にほとんど人脈がないまま上京してきたんです。僕、この風貌に似合わず、中身はめちゃくちゃ普通で(笑)。みんなに面白がられるような変わった要素はないと思っているんです。それでもたくさんの人と繋がれて楽しい時間を過ごせている。そのきっかけになってくれたカメラはこれからも手放せないと思います。僕にとっての“一生もの”ですね」
「チェキはエンタメ」。なかむらさんがEvoで生みだすコミュニケーション
「チェキの最大の魅力といえば、やはり写真がプリントされるところです。ワイドフォーマットの「“チェキ” instax WIDE 300」とスクエアフォーマットのスマホプリンター「“スマホdeチェキ” instax SHARE SP-3」を持っていますが、ただ記録するだけでなく、出てきた写真を見ながら一緒にお話もできる。カメラだけでなく、一種のエンタメとして楽しめるんです」
過去には自身が主催した展示イベントの記念品をスマホプリンターで作成することもあったというなかむらさん。最新機種のEvoを使って友人との散歩の様子を撮影してくれました。
「レンズエフェクトとフィルムエフェクトをかけ合わせれば100種類の表現ができるのが面白いですね。正直にいうと、シンプルな操作が売りのチェキにそれだけの機能が必要だろうかと、最初は半信半疑だったんです。でも使っているうちに、友人と『このエフェクトを使ったらどうか』と盛り上がれることに気づいて。より一層エンタメとしての魅力が深まったと思いましたね」
「今回は渋谷にある自社オフィスの周りを散歩しながら撮影しました。お気に入りは『ブルー』のフィルムエフェクト。緑色のものを撮ると深みのある色合いに仕上がるのが良くて。『綺麗だね!』と撮っていたら青っぽい写真ばっかりになってしまいました(笑)。陽が傾いてからは夜の街が綺麗に写る『イエロー』のフィルムエフェクトで撮影しました。Evoは同じ写真を複数プリントできるので、お土産として渡せるのもいいですね」
わずかな距離の散歩で300枚以上の写真を撮ったというなかむらさん。自身のInstagramはいつも友人の写真で溢れ、仕事・プライベート問わずカメラが手放せない様子が伝わってきます。
「僕がシャッターを切るのは『撮りたい!』とテンションが上がった時。構図的に優れた写真を撮りたいという気持ちは二の次ですね。10年前に初めて一眼レフを買った時も、その理由は“楽しさ”の記録を高画質で残したかったから。基本的なスタンスはずっと変わっていません」
「撮った写真を見返すと、撮影した方がほとんど同じ表情やポーズをしていることがあって。写真を撮る人間としてはある意味失格かもしれないです。でも、『ああ、僕はここに魅かれているんだな』と魅力を再発見できるんですよね」
text by 山梨 幸輝
photo by 中村 寛史
model/ほげちゃん(Instagram)(Twitter)
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