アーティスト・クボタカイが切り取る“忘れたくない瞬間”/Give your take
トレンドの最先端をゆく人物の“ありのまま”を紹介する連載企画「Give your take(ジブン、見せつけてやれ。)」がスタート。今年新たに登場した「“チェキ” instax mini 40(以降、mini 40)」を使って、ゲストの日常をその場でスナップ。撮り下ろしの写真とともに、ライフスタイルから自身の表現についてお伺いします。第二弾は、アーティストのクボタカイさんが登場。
22歳にしてラッパーやトラックメーカー、シンガーソングライターとマルチな才能を発揮するクボタさん。今年4月には初のフルアルバム『来光』をリリースし、高い音楽スキルとリアリティのある歌詞でリスナーを魅了しています。そんなクボタさんにクリエイティビティの根元やカメラとの関わり、表現者としてのこだわりを伺いました。
PROFILE
クボタカイ
宮崎出身在住1999年生まれ。
ラッパー/シンガーソングライター。
2017 年よりフリースタイルラップ、楽曲制作を開始。
Hip-Hop、R&B、Rock からPops まで幅広い音楽と文学の香りを感じさせるリリックで注目を集める。
2021年4月7日には初のフルアルバム「来光」 をリリース。
ポイントはシンプルさと可愛げ。mini 40をイメージした着こなし
ライブの楽しみは、訪れた土地ごとに住む友達と会うことだと話すクボタさん。フランクな口ぶりや、カメラをむけた時のユニークなポージングからも、たくさんの友達に愛される人懐っこさが伝わってきました。
「今日の待ち合わせは、東京で一番好きな場所の代々木上原にしました。初めて来た時は都心とは思えない静かさにびっくりして。僕は気のおけない友達と何も話さずに歩く時間が大好きなんですが、そのひと時をより引き立ててくれる気がするんです」
「お気に入りのお店は、銭湯とクラフトビールのお店『バスハウス(BathHaus)』。地元の宮崎でも、湯船に浸かりながら作曲したことがあるくらい銭湯好きなんです」
コーディネートはmini 40をイメージ。チャイナジャケットにTシャツというチョイスも、どことなく気取らないクボタさんらしさを感じます。服の好みを聞くと「シンプルだけど可愛げのあるもの」との答えでした。
「mini 40はシックなデザインだからコーディネートに合わせやすくていいですね。あと、レンズを収納するときにシャッターがゆっくりと瞬きをするように閉じるんですよ。その生き物っぽさに“可愛げ”を感じていて、個人的に好きなところですね(笑)。Tシャツは友達のイラストレーターであるベベエリ(bebeeri)さんの個展で一目惚れしたもの。背中のユルいイラストが可愛いですよね」
「チャイナジャケットは宮崎の『gnarly(ナーリー)』というセレクトショップで買いました。お店で見つけた時はまだ学生だったのですぐには買えず、コツコツお金を貯めて高校3年生の時にようやく自分のものにしました。あの時はおしゃれの一歩目を踏み出せた気がして嬉しかったな」
写真も音楽も“一瞬を切り取る”もの
3年前にフィルムカメラを買ったことをきっかけに、写真の世界にものめり込んでいるというクボタさん。好きな写真家を訪ねると、『未来ちゃん』や『明星』などで知られる川島小鳥さんとの答えが。
「川島さんは女性が見せるさりげない表情や、何気ない光景に美しさを見出しているところが好きです。胸がグッと締め付けられるような瞬間は日常にありふれているんだけど、それってすぐ過ぎ去ってしまうから、見落としがちなんですよね。だから、僕も写真という形にして残すようにしています」
“一瞬”を永遠に見ていたい、そんな贅沢を叶えてくれるのが写真。クボタさんは音楽での表現においても、それに似た感覚を覚えると話します。
「僕が歌詞を書きたくなるのは、嬉しさや悔しさを感じた瞬間です。例えばラップバトルで負けて『くそっ』って思った時は、その気持ちを忘れないためにブワーッとメモに書き溜める。それは感情にシャッターを切っている感覚なんです。だから、僕にとって音楽と写真は近い存在なのかもしれません」
「反対に、写真と音楽の違いもあります。僕にとっての音楽は、感情やストレスといった、自分の中にある深い部分を形に残したいときに作るもの。写真の方はもっと気軽に表現できる手段ですね。音楽表現でも、たくさんのことを伝えたい時に文字数が多いラップという手段を選んだり、反対に、あえて多くを語りたくないときには歌にしたり、表現したい内容によって使い分けることもあるんです」
カメラで例えるなら、撮りたい写真に応じてデジタルとフィルムを使い分けるように、自身の内面を様々な方法で表現するクボタさん。真っ直ぐな目で語る様子に、自身のクリエーションに対する真摯な姿勢がうかがえます。クボタさんにとっての自己表現とはなんでしょうか?
「生きていく上で欠かせないものですね。僕は人に悩みを相談するのが苦手だから、歌詞を書くことで感情を発散させているんです。表現は身体に溜まったものを浄化するための換気扇のようなもの。もしミュージシャンじゃなかったとしても、僕は何かしらの表現をし続けると思います」
撮りたいのは“フォト バイ 友達”の写真。全国ツアーでのmini 40活用法
ニューアルバム『来光』のリリースを記念したツアーを9月に控えるクボタさん。全国4都市を回る際はmini 40を持ち歩きたいと話します。これから撮ってみたい写真や、mini 40の魅力についても伺いました。
「mini 40は軽くてバッグに入れて持ち運びやすいので、その土地ごとの友達と遊ぶときには欠かさず持っていきたいです。友達同士で撮った写真ってやっぱり特別。くしゃっとした素の顔で写る写真は、カメラマンさんが撮ってくれるキメ顔の写真とは違う魅力がありますから。そんな“フォト バイ 友達”の写真をたくさん撮りたいですね。チェキはその場で現像されるから、撮った写真を見ながら盛り上がれるのもいいですね」
「あとは今日mini 40で撮った写真を見ていて、“質感”が好きだなと思いました。例えば冷蔵庫の写真は寄りすぎてぼやけているし、お店の看板の写真は見切れている。でも、鮮やかな色合いや光の具合のおかげか、どれもなんだか愛着が湧くんですよね。僕が曲作りで目指しているのも、実はそんな感覚。歌の技術で真っ向から勝負するだけでなく、メロディーや音の選び方で心地良くさせてくれるような、そんな楽曲をこれからも作りたいですね」
text by 山梨 幸輝
photo by 中村 寛史
INFORMATION
クボタカイ ファーストフルアルバム「来光」発売記念”来光参拝ツアー”
クボタカイ ファーストフルアルバム「来光」発売記念”来光参拝ツアー”
9月3日(金)Zepp Tokyo(東京都)17:30/18:30
9月4日(土)NAGOYA CLUB QUATTRO(愛知県)16:45/17:30
9月12日(日)Zepp Fukuoka(福岡県)16:30/17:30
9月19日(日)BIG CAT(大阪府)16:45/17:30
(ゲストあり、詳細は後日発表)
クボタカイオフィシャル先行受付(先着順)
受付期間:7/1(木)20:00~7/12(月)19:59
受付URL:https://eplus.jp/kk-rk/
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