
「“チェキ” instax mini 90」徹底解剖② 二重露光モードで遊ぼう!
「“チェキ” instax mini 90(以降、mini90)」は2013年に発売されたチェキ。クラシカルでおしゃれなデザインと機能性の高さからファンの多い機種の1つです。そんなmini90の使い方を、全4回に渡って徹底解剖!世界中のフォトグラファーのチェキ作品を紹介しているスペシャルサイト『instax Photographers』でもご紹介され、mini90を愛用しているフォトグラファー鈴木文彦さん監修のもと、mini90のおすすめポイントや使い方のコツなど、その魅力を連載形式で紐解いていきます。
「“チェキ” instax mini 90」徹底解剖②:二重露光モードで遊ぼう。
画質の向上を実現する多彩な機能や、撮影の幅を広げる撮影モードが豊富に搭載されたmini90。そんなmini90の機能の中の一つ、「二重露光モード」は、1枚のフィルムに2回シャッターを押すことができるというものです。フィルムのカメラを使ったことがある人なら「二重露光」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
例えば下のチェキプリントのように、1ショット目にカートを撮影、2ショット目に植物を撮影といった具合に2回シャッターを切ることで、異なる被写体が1枚のフィルム上で重なった写真を作り上げることができるのです。
「二重露光モード」を使用すると、デジタル加工とは異なる、美しいアートフォトを残すことができ、クリエイティブな写真を撮影することが可能です。また、アーティスティックな写真だけでなく、遊び心満載の一風変わった写真を撮影することができるので、アイデア次第でさまざまなテイストの写真を撮影することができますよ。
今回は、「二重露光モード」を使って撮影できる簡単なトリック写真をご紹介します。一見難しそうな「二重露光モード」ですが、コツをつかめば誰でも「おっ!」と驚く写真を撮影することができるはずです。ポイントを抑えてチャレンジしてみてください!
トリック① 逆光を使った手のひら映像術
二重露光の2度目のシャッターで像が重なりやすいのは、影や黒い部分。そこで、逆光で黒くなってしまう部分を生かした撮影の方法をご紹介します。まず、逆光を利用して影になった手のひらを1回目のシャッターで撮影します。手を太陽にかざし、わざと黒くなるように撮影するのがポイントです。
続いて、影になった手のひらに写したい像を2回目のシャッターで撮影します。すると手の部分に人物や、風景、花などが映し出されたようなおしゃれな写真ができあがります。
1度目のシャッターを切るときに、「像が重なりやすいか」また「どこに重なるか」を考えながら撮ると成功率が上がりますよ。
とても明るい場所では2度目のシャッターの効果がほとんど現れないこともあるので、濃淡調整の「D」を選択し、暗めの写真にすることで2度目のシャッターの像を重ねやすくするのが効果的です。撮影場所やタイミングの問題で、逆光や暗くなってしまう難点を感じた時は、その点を逆手にとって「二重露光」の手法で撮影するのも良いかもしれませんね。
トリック② テープを使った分身の術
続いて、レンズをテープで隠して行う二重露光のテクニック「スプリット」という手法をご紹介します。
まず、チェキカメラのレンズの左半分/右半分どちらかが隠れるように黒いテープを貼り、1回目のシャッターを押します。次に、チェキカメラのレンズを1回目とは逆半分が隠れるように黒いテープを貼り、2回目のシャッターを押します。
するとキレイに上下が分割されたスプリットイメージが撮れます。通常の二重露光と異なり、像が重ならないため、鮮明な写真になります。斜め分割、左右分割など分割の方法を変化させることでさまざまなアレンジをすることができます。この手法を使えば、1人の人物を1枚のフィルム上に2人登場させることも可能。同一人物が向き合って会話をしているような不思議な写真を作ることもできちゃいます。
なお、三脚を使い背景を固定するとより成功率が上がるので可能であれば三脚を使うことがおすすめです。
トリック③ 男女あべこべ入れ替え術
「スプリット」の手法を応用すると、上下で男女が入れ替わってしまった面白い写真を撮影することもできます。まず、黒いテープで下半分のレンズを隠して男性を撮影します。続いて2度目のシャッターは上半分をテープで隠して女性を撮影します。するとキレイに上下が分割され、男女がミックスしたトリックフォトが撮影されます。
トリック④ 影を使った不思議なアート術
こちらのテクニックは、「②テープを使った分身術」の応用編。レンズの下半分にテープを貼った状態で人物の足元&影を撮影し、そのままカメラを上下逆さにし、同じく人物の足元&影を撮影します。すると、写真上では影のアートができあがり。影が二層となった不思議な写真が完成しました。
1枚目を逆さにした時にカメラを逆さにすることで、ファインダーの画面とフィルムの画面とがずれて写る「視差(パララックス)」が発生することも。少し注意が必要です。
「“チェキ” instax mini 90」二重露光モードを使うときのコツとは? by 鈴木文彦
二重露光は1枚目の暗い部分や黒い部分に2枚目の写真が写りやすいという性格があります。重なり具合の傾向はとにかく実践で積むのが大切。最初は成功率抜群の手のひら二重露光などをおこないコツを掴んでみましょう。1枚目を撮ってからしばらく2枚目を撮らないでいると、二重露光がキャンセルされてプリントが出てくるので、こことここを重ねたい、と目星を付けてから撮るといいかもしれません。仕上がりのインパクトがありつつ簡単なのがテープを使った二重露光です。ベンチなどを使った分身撮影の場合は、背景がズレて写ってしまうことを避けるため三脚を使用しますが、背景を芝生やアスファルトなどシンプルなものにすれば、手持ちで撮影をしても背景のズレが目立ちません。テープの貼り方は上下、左右、斜めなどさまざま。上下に地面がくる風景写真などもおもしろいと思います。二重露光はmini90だけのスペシャル機能なので、ぜひトライしてみてください!
シリーズ第三弾「バルブモードで遊ぼう。篇」も近日公開予定なので、お楽しみに!
「“チェキ” instax mini 90」徹底解剖①「ベーシックな機能を使いこなそう。篇」はこちら
text by Asuka Yoshitaka/Yuka Yamane
photo by Fumihiko Suzuki(cheki)
photo by Haruka Yamamoto(digital)
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